本記事では以下の記事で取り上げた地域マーケティングを具体的事例で考えてみたいと思います。 https://www.chotoko.com/blog/地域マーケティングについて考える ◆埼玉県川口市...
ちょともの妄想マーケティング(地域経済:東近江市)
本記事は、経済学をちょっとかじっただけの、妄想OLのちょともがYogiboにのりながら勝手に妄想した絵空事につき、どうぞ部外者かつ素人の戯言としてご覧ください。
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こんにちは、ちょともです。
今日は東近江市のことを経済地理学的に妄想してみました。
(本内容は、2025年時点での内容です。)
勝手に妄想した内容になるので、東近江市さんとは一切の関係もございません。
また、誤情報がある可能性がありますがご容赦ください。
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まず、東近江市(一部滋賀県全体)の現状について調べてみました。
<立地>
・滋賀は海に面していない県
・比較的平坦な土地のため、台地である一方で、滋賀の周辺は山地地帯である。
・三重県からの接続方法となる国道421号は最近、改良工事が実施された
・坪単価の土地相場は、草津が最も高く(43万円程度)、守山市が31万円程度、大津が28万円程度、彦根、長浜、近江八幡が19万円前後、東近江は16万円程度、郡部は7万円程度
16万円は奈良の多くの地域より安く、三重の平均よりも高い状況になっている。
参考:Suumo土地価格相場
<歴史>
・市の歴史は20年。過去に複数の街が合併してできた。
・滋賀県含め、近江商人の街として、歴史ある街で商業が盛んな地域であった
<人口>
・市の人口は緩やかに減少している。
・移住者は滋賀県全体への転入者のうち7%程度を占める
・滋賀県全体の転入者の割合と比べると、石川、熊本、群馬、栃木から転入してくる割合が高い(12-14%前後)
・京都からの移住者の割合は低い
・市内の転入者のうち、滋賀県内からの転入者は全体の50%程度(大津は全体の23%、彦根は36%程度)
※滋賀県内での転入者の人数は、大津へ転入が2,634に対して彦根へ転入が1587、東近江が993
・京都から転入者の50%は大津へ
参考情報:東近江市ホームページ 人口統計 e-Stat 「男女、移動前の住所地(都道府県、21大都市)別転入者数-都道府県、市区町村、21大都市(移動者)(2024年)」
上記からいくつか考察をしてみました。
・土地コスト的な観点では、周辺地域に比べて大きなアドバンテージとまではなっていないように思える。
・また、大きな都市であり、隣県である京都から滋賀へ転入する人の半分が大津市に転入していることが東京川口間と同様の動きと考えると、その観点では大津市の先にある東近江市は立地的に不利な場所にあると言える。
・車での経路は、周りが山道ということもあり、国道421号か国道477号の2本となるため、三重方面からくる場合の重要な経路であると言える。
・観光をする場合、宿泊先は近江八幡や、彦根と比べて、アクセスや周辺施設の便利さは劣る。
■何を目指すか
以降大変烏滸がましい内容となりますが、妄想につきどうぞご容赦ください・・・
率直に東近江市という地域は、主要都市のような発展は難しく、また、川口市のようなベッドタウン化も難しいと考えます。
理由①
基本的には車社会であり、京都までの距離が1時間程度、その間には大津市もあるため、すぐに発展は難しい。
理由②
すでに京都のベットタウンは多数存在し、かつこの点における東近江市の強みはほとんどありません。
上記の通り、土地価格が安いわけでもなく、距離的な問題もあるため、ベットタウンとしての発展も難しいと言えるでしょう。
理由③
市内に大学があるが、大学周辺は住宅地のみで、若者向けの環境ではない点があります。
また、大学へのアクセスは、隣市である近江八幡駅から出ているということからも、在学中の学生自身も市内に住む割合が少ないのではと考えてます。
では何を目指すのか?
これについては教育および子育てしやすさと暮らしやすさに特化した地域、周辺地域の人たちもプチ旅行できる地域を目指すべきだと考えます。
以下にてそれらを詳しく述べていきます。
<上記を目指す、かつそれができると考える理由>
理由①:台地であること
比較的平坦な土地であることは、通学への負担や買い物への負担が少なく、子育てがしやすい環境だと言えると考えます。
また、高齢化社会を逆手に取り、年配の方も暮らしやすい街である打ち出しができるのではないかと考えます。
理由②:歴史の街+近くに琵琶湖があること
琵琶湖といえば日本人のほとんどが知っている場所です。
この観光地でもあり、商業的な活用もされている自然環境を活かして、学べる環境は魅力の一つと言えます。
そして、安土城をはじめ、歴史的に重要なことが多く起こった地域であることは教育に十分活かせるものとなります。
理由③:大学があること
上記で若者が住む環境でないとは言いつつも、市内にあるびわこ学院大学は教育福祉学部を有する大学であり、また、大学内に認定こども園も有しています。
この環境は十分に教育に活かせると考えます。
もしできるのであれば、周辺住民にもグラウンドやホール等の施設を解放し、大学をより身近に感じてもらえる取り組みをするのもいいと思います。
また、東近江市が教育環境として良いと考える点は学校給食にもあります。
下記のような取り組みをしているので、そこで育った子たちは伸び伸びと、そして地域への愛着を持って育つのではないかと考えます。
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- 食育の日:毎月19日は食育の日です。テーマを決めた献立を実施します。
- 滋賀の日:滋賀県の郷土料理や滋賀県の特産品などを紹介します。
- カルちゃんの日:カルシウムが多く含まれている食品を紹介します。
- 鉄ちゃんの日:鉄分が多く含まれている食品を紹介します。
- せんいちゃんの日:食物繊維が多く含まれている食品を紹介します。
- お誕生日給食:毎月、お誕生日を迎えるお友達をお祝いします。
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参考:公式ホームページより
理由④:自然環境
立地的に、すぐ近くに鈴鹿山脈があり、そこにはキャンプ場やゴルフ場もあります。
周辺地域の人が、日帰りやプチ旅行に訪れることができる場所を目指すことに向いていると言えると考えます。
■課題
ただし、いくつかの実行上の課題があると考えます。
①生活インフラの充実性
車が必須かつ周辺地域との連携が大前提がありつつも、やはり経済圏を構成するための要素は少ないと考えます。
大津市や近江八幡市等の周辺地域ではなく、「東近江市に住む理由」がもう少し必要だと感じます。
②ビジネス面
共働きが増えている世の中では就職先があることも大事な要素です。
それは職場への距離が出てくるとどうしても選ばれにくい地域になってしまいます。
地域全体で協力した、産後の職場復帰に向けた支援や就職先のバックアップの仕組みも重要だと考えます。
ただし、ここは先に述べたように、大きな都市化は難しいため、まずはリモートワークをしやすい地域を目指すことや、あくまでも地域内での経済圏を回すための仕事という観点で考えていく方がいいのではないかと思います。
■取り組むこと
①農業
市の公式ホームページでも謳われている農業地域としての発展が重要だと考えます。
上記のビジネス的課題解決につながることに加え、特色として打ち出せるものがあることで、より知名度が広がっていくからです。
②インフラ整備
東側から車でくる場合は国道421号か、477号を使用することになりますが、477号は現状、少し難解な道路ということで敬遠したい傾向にあると思います。
そのため、この現状を活かし、421号をより通行しやすい道路にしていくことで、西側へいくための入口としての役割を確立することができます。
これにより、長距離運転の方の休憩場所や日帰り旅行としての経済圏を構築できます。
③キャンプ場を活かした取り組み
キャンプ場は教育にも使えるだろうし、若者やファミリー層まで幅広い人たちにきてもらうきっかけにもできると思います。
これを活かして、周辺地域や著名人との連携をすることで、より広く経済圏の確立や多くの層に対しての宣伝をしていくことができるでしょう。
特に、②と③で重要になる視点は、基本的には周辺地域のための街を目指すことだと考えます。京都や大阪、さらには名古屋といった大都市かつ観光地が比較的に近く位置しているため、観光名所としての打ち出しは限界があると考えます。さらには彦根城や琵琶湖といった場所も近くに位置し、宿泊施設もそちら側に多くあるため、県外の人たちのための地域ではなくあくまでも周辺地域の住民が毎週末に楽しめる場所への貢献や上記のような教育環境として良い地域を作っていくことで相互補完ができると思います。
■まとめ:東近江市の可能性:派手さではなく、“暮らしの質”の都市へ
東近江市は、大津や草津、近江八幡のように都市型の大規模投資やベッドタウン化では勝負しにくい地域 です。
しかし、裏を返せば、
・比較的平坦な台地
・琵琶湖と歴史が近い環境
・大学を中心とした教育リソース
・鈴鹿山脈を活かしたアウトドア資源
といった 「生活の質と学びの質」 に関わる資産が揃っています。
つまり東近江市は、“住みやすさ”と“育ちやすさ”を核にした小さな生活中心都市として発展する余地が非常に大きいのではないか、と妄想しました!
というわけで、勝手に独自調査で妄想してみましたが、東近江市って、派手さはないけど“じわじわ良い街”なんだろうな…と感じました。
「全部自分たちでやろう」と背伸びするんじゃなくて、できること・向いてること・周りに頼っちゃっていいことをちゃんと分けて、穏やかに伸びていく未来が似合う街だと思います。
これからも、地図と統計と勝手な妄想を武器に、気になる街を勝手に眺めていきます。
以上、ちょともの、「ちょっと妄想してみた」でした。次はあなたの街を勝手に妄想させてただくかもしれません!
東近江市さん、勝手に妄想してすみません・・・訂正や削除依頼は甘んじて受けます・・・m(__)m